「バイバイ原発3.10きょうと」開催、1500人が集まり「原発ゼロ」に強い意思示す。 [脱原発 脱被曝]
今年の集会は当然震災や原発事故で亡くなられたみなさんに黙とうをすることから始まりました。時折雨がぱらつく中での黙とうに客席もステージも哀悼の意思表示が示されました。
この集会には1500人が参加しましたが、「ゼロ」を掲げる政党の代表が一堂に会してスピーチ。「超党派議員連盟・原発ゼロの会世話人の山崎誠さんの「つくろう!原発基本法」の講演を受けてのものでした。また、原発京都訴訟の原告団は裁判所で行った意見陳述をそのまま話しました。「守ろう避難の権利」が強くにじみでていました。名古屋から40年廃炉訴訟市民の会・安楽知子さんが約束を破ってまで年数越えの原発を動かそうとすることに異議を唱えました。
再会、または新しい出会いが生まれ、たくさんの想いが集まっているこの場は、とても大切な意思表示、発信の源です。日々の地道な活動へのエネルギーを生み出します。」と切り出し「復興庁は自主避難者を数に入れないなど実態全体を解りにくくしています。」(中略)「今日はチャンスです。後半のデモでは、京都のメインストリートで「原発いらない」との市民の想いを、現状を、私たちが世界に発信しましょう。」
次いで原発賠償京都訴訟原告団の皆さんがステージに立ちました。昨年3月15日「一部勝訴、国の責任は認める」との判決を受けた原告団は現在大阪高裁で係争中。そこで皆さんがステージで原告団が一審で意見陳述したそのままを「言葉」として声を一人一人が参加者に訴えました。
国は私たちを見棄てようとしています
スピーチのお一人目は「国は私たちを見棄てようとしています。放射能の被曝から逃れる権利は裁判に勝たなければ得ることはできません」。 お二人目は「「避難者はただ不安から逃れるために逃げた特別な人たち」というイメージを植え付けさせました。三人目の方は「 1日でも早く原発事故は無かったものにしたいがために,避難者たちの命を育む避難者用住宅から強制的に追い出し,世界から国際法違反だと批判されても,国民に知らされることはありません。」。四人目の方は「放射能は目に見えない,感じられない,本当に恐怖そのものなのです。被ばくを避けるため避難したことは,特別なことではなく当然のことなのです」など六人が声をあげました。そして最後に司会の方が「原告すべての勝利と、「避難の権利」を確固たるものにするべく大阪高裁で闘います。次の期日は、3月13日11時開廷です。以下詳しくはPDFでお読みください。
40年の稼働を越え運転延長の違法性を求め中止を
次いで名古屋地裁で老朽原発をとめるべく裁判を起した「40年廃炉名古屋原発訴訟市民の会事務局長・安楽知さんがスピーチに立ちました。「私たちの裁判は関西電力の11基の原発の内、40年の稼働を越えた高浜1・2号基、美浜3号機の運転延長の違法性の中止を求めて戦っている裁判です。被告は国なので行政訴訟ですが関西電力も参考人として争っています。名古屋はもともと関電の電力消費地でもなく、何故名古屋で関電の原発裁判と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし距離的には名古屋も高浜から120キロ、美浜から100キロ圏であり、日本海側から琵琶湖を抜けた伊吹おろしが吹きこむ地域であるため若狭の原発が大事故を起こせばこの関西圏も名古屋も共に被害を受ける運命共同体だと思っています。
ただ、私たち愛知の住民が被害を受けるというだけで裁判をしているわけではありません。もちろん距離が近いほど被害が大きくなり避難が困難になることは事実です。そして忘れてならないのは特に高浜原発の音海地区で住民が再稼働に反対しているということを忘れてはなりません。詳しくはPDFでお読みください。
次いでこの日のメインスピーカーとして演壇に立った山崎 誠衆院議員(超党派原発ゼロの会の世話人)が話し始める前には壇上には立憲民主党の田中府連幹事長、国民民主党の泉政調会長、日本共産党の穀田国対委員長と参院議員の倉林議員、自由党の豊田府総支部連合会会長、社会民主党の飛鳥井府連合副代表、新社会党の小西府本部書記長、緑の党グリーンズジャヤパンの長谷川共同代表が席に着いていました。福山立憲民主党幹事長は閉会間際にステージで紹介されました。京都の脱原発を政策とする党がすべてそろったということになりました。主催の実行委員会はすべての政党に招待状を送っていることから原発推進の政党が明確になったともいえます。
各政党の前に「原発ゼロ法案」のまとめ役に奔走した山崎衆院議員が「つくろう!原発ゼロ法案」と題して話し始めました。(要旨)
原発ゼロ法案の審議はゼロで全く審議しない。審議拒否をしているのは自民・公明党
「原発はもういらない、世界で相手にされていないということはここに来ていらっしゃる皆さんはもう感じていらっしゃると思います。感じていないのが今の政府でリーダーとなって政治を動かしている。
まず世界は完全に自然エネルギー・再生可能エネルギーに舵を切っている。この現実。例えば中国は今太陽光発電世界一の国です。二番目はアメリカなんですが中国は3倍以上の発電量を持っています。
政府、世耕大臣と毎回経済委員会で議論するんですがいまだに「安くて・クリーンで」と言うんですよ。安いわけありません。この前にも日本経済センターというところが 福島の事故の費用がまた上がりました。前回70兆円と発表していましたが今回81兆円にもなった。汚染水対策に40兆円もかかりますよと言うんです。もう対策費はうなぎのぼりでして、電気代にのせたら日本は大変なことになります。
今動いている原発も速やかに停止をしてこの法律が施行してから5年以内に全原発の廃炉を決定します。5年何故かかるかと言うと2年間は原発を動かしているたくさんの法律を全部ひっくり返します。停めるための法律を作ります。あるいは法改正や廃止をします。3年間で新しい法体系に基づいて廃炉を進める。現実的だと思います。
第二の柱は省エネ2030年までに2015年比で30%の削減をやろうということです。これはみなさんにランプでの生活をしてもらうというものではありません。特に日本では「熱利用」で無駄な電気をたくさん使っています。建物の断熱とかが進んでいません。こういったことをしっかりとやるということです。
最後に2030年までに再生可能エネルギーで40%以上まかなおうというのが私たちの提案です。メガソラーが乱開発でいやだな~と思ってる方はたくさんいらっしゃると思います。注目してるのは地熱発電。これもまだまだできます。こういうとまた自然保護とぶつかっていくんですけど、例えば温泉熱の利用を進める。熱い温泉と言うのはぬるくして、わざわざ水を入れて温泉旅館に入れています。この冷ます分の熱を使えば発電ができる。また潮流発電もあります。黒潮が流れているのでこれを電気に変える。すでに企業が実証実験をやっています。これ200GWとい潜在能力があります。1GWが原発1機分ですから全部使わなくてもこの原発数機分の電気を潮流発電でまかなえる。
原発ゼロ基本法案を昨年の3月9日に提出をしました。野党の皆さん協力してこれを提出した。経済産業委員会で審議するんです。時間はたくさんあったのに原発ゼロ法案の審議はゼロで全く審議しない。よく野党が審議拒否、審議拒否と言いますがとんでもない、大事なところで審議拒否をしているのは自民・公明党です。
自主避難者と呼ぶのですが、自分で判断して避難したけど好き好んで出た人は一人もいない。中には自衛隊の人が区域外だけど逃げた方がいいですよと声をかけて出た人もいるんですよ。本当に事故から避難した人はみんな等しく守られなければなりません。等しく人権が保障されなければいけない。元通りの生活再建がなされなければならない。まず3月31日で福島県からの経済支援が打ち切られます。おの現実、今こそ国を挙げて国民の総意で福島の皆さんを救わなければいけないと思います。
原発ゼロ法案→衆議員第三九号「原発ゼロ法案」
山崎さんの講演を受けて各政党の代表がそれぞれスピーチしました。またその意思表示として会場の皆さんとプラカードを高々とかかげました。
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